今日、ここにいてくれてありがとう。

今を感じる大事な瞬間
日日hibi 2024.10.14
誰でも

大切なあなたへ

1週間ぶりの更新になってしまい、お久しぶりになってしまいました。少し身の回りがバタバタとしていて、いろんなことに折り合いをつけて毎日を過ごしていました。

今私は実家に帰省の最中です。

私の小さな頃の思い出といえば、家業を継がずに関東へ飛び出した父が、何のツテもない中で働き続ける日々の思い出でした。埼玉の小さなアパートで4人暮らし。クリスマスプレゼントは、父がパチンコで当てた景品でした。

訛りの強い東北育ちだし、ガテン系に近い仕事をしていた父の言葉遣いも荒く、品の良さとは程遠い家庭に育ちました。商売っ気の強い家庭に生まれたのに、私の性格は内向的でマイペース。家族のみんなは血の気が多くって、言うこと言うこと一言多い感じの家庭で育ちました(笑)私が一言言うと、父母姉の3人が同時にみんな喋って話を聞いてくれないと言う始末で、家族で一番年下だからかちょっとおバカ扱いが強かったと思います。

だから常に私はピエロになって、ボケたりして過ごしてきたと言うのがセルフアイデンティティでした。おバカなふりをしてトボけては、何とか家族に馴染もうとしていたんだと思います。

でも自分が、他の家族とは少し考え方が違うな〜と思っていたのは小学生くらいの頃でした。「学校でいちばんになる」とか、「目立って明るい子になる」とか、そう言うことがちょっと苦手だし、勉強やスポーツよりも、絵を描くことや音楽やラジオを聴くのが好きな子でした。

大学生になった時、このままじゃ自分が本当になくなってしまう!とデザインの道へ進むことへ決めました。その時が多分家族との決別(…というと大袈裟だけど、田舎の家族みたいにみんなが同じ道を目指すとは違う道をいくということ)をうっすら意識していた時だと思います。

大学〜社会人の頃、もちろん商売家系の親は「稼げ稼げ」といい会社に入ることやキャリアアップすることをすごく望んでいたけれど、ほんのここ数年、ちょうどコロナが始まった頃からでしょうか、親の考え方がだいぶ変わるようになってきました。

今回の帰省では、一緒に工芸品を見て回ったりしていたし、いつも「また結婚しないのか」「会社にいい人はいないのか」などと言ってくる母親も「パートナーがいると心強いよね」くらいのマイルドさになっていました(笑)

田舎の人あるあるで、本当に狭い価値観で子供に「これをしなさい」「あれをしなさい」と押し付けてしまったり、愛情不足でその子の適性ややりたいことよりも「社会で生き抜く力を身につける=お金持ちになる=キャリアを詰むか結婚して養ってもらう」と言うことを押し付けたりする癖も徐々になくなってきていると思います。

今回の帰省はだいぶ心が楽だったし、親にも今の自分を受け入れられているなと感じて、居心地が良かったです。何よりも、またこうやって親とそのままの自分で過ごせる時間が来て良かったなあと思います。(私結構家族コンプレックスが強かったので‥)

親も70代中盤、これから小さな頃にできなかったことの埋め合わせや今だからやれることをどんどん一緒にやっていけたらなと思います。

お父さん、お母さん、今日ここにいてくれてありがとう!

寒くなってきたので、お身体にはお気をつけて。またお手紙書きますね。

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