変化の狭間にいる
大切なあなたへ
先週はカナダにいる最中でしたが、今週は無事帰ってきました。
カナダでの滞在は、想像以上に私の価値観を変えてくれるものとなりました。何より、観光ではなく現地に住むみなさんの声をリアルに聞くことができたことが、とてもとても良かったのです。
みなさんが海外に住もうと決意したきっかけはほんの些細なことだったことや、今現在カナダで住むということはとても厳しい現実もあるということ(円安や家賃・物価の高騰で)。夢を追うよりも先に現実がやってくるからこそ、たくましくなるし目標や夢を諦めない気持ちが湧いているということ。「多様性」なんて声を叫ばなくても、常に多様を受け入れざるを得ない状況で生きている現実。
日本でのほほんと、だけれども「いつか訪れるんじゃないか」という変化への恐怖に怯えながら小さく生きていた私は、本当に目から鱗が出続けるばかりでした。
けれど、そんな自分がなんとなく日本で鬱屈としながら、はみ出しものみたいに生きていたからこそ、海外に出ると「はみ出しものなんかじゃない」と勇気をもらったりもしたのです。
結婚してない・子供もいない・お金もあるわけじゃないし、特別なスペシャリティがあって地位もあるわけじゃないけど、いろんなことへの好奇心や制作意欲だけはあるし、誰にも認められなくても何かを表現したいという意思だけが一人歩きしていた自分を、海外はドーンと受け入れてくれそうな予感がしました。(現実はそんな寛大でも大層なものではないとは思いますが…)
政治・経済も今、大きな変容を遂げようとしています。日本の政権は変わり、物価の高騰や円安が進む中で、少子高齢化の波は止まらない。するときっと、日本ではいずれ移民を受け入れざるを得なくなるし、外貨を稼ぐ必要も出てくるでしょう。カナダは移民の国なので、日本の少し先の未来を私に見せてくれたような気がしました。
世界も時代も大きく揺れ動く今、私自身も自分の生き方を変えている最中ですし、これからもきっと変わっていくのだろうと思います。そんな変化を「怖がらなくても大丈夫だ、乗り切っている人たちがいるんだ」と背中を押してもらった旅でした。
せっかくならば、変化を楽しめる人生でいよう。「はみ出しもの」を楽しんでしまえば、いずれそんなことは気にしなくなくなるだろう。そんな希望が沸々と湧いて、たくさんのエネルギーをもらいました。また旅行に出て、変化する自分を少しずつ眺めながらこれからの人生も楽しんでいきたいです。
朝夕は秋めいてきて、いい季節になってきましたね。ではまた、お手紙を書きます。
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